2010年4月23日

2010年4月17日

SITCオリジナルアートタイルの販売を開始しました。


ハンドメイドのタイルを製造・販売されているestudio ColmenaからSITCオリジナルアートタイルが登場しました。お名前が入れて一つ一つ手焼きされるタイル表札とマグネットタイルの2種類です。それぞれ販売価格の中から一部がSITCへの寄付となります。商品の詳しい内容や購入方法は、こちらをご覧ください。


Lot. SITCスクールTシャツの販売を開始しました。


「Lot. SITCスクールTシャツ」は、東アフリカのウガンダ共和国の首都カンパラにある、こどもたちへの教育、食事の提供、医療、住居の提供と精神的なサポート、児童虐待からの保護を行っているプライベートスクールSITC(Saph Integrated Training Centre)のオフィシャルスクールTシャツです。

今回、中目黒にあるショップOutputのオリジナルブランドLot.のデザイナー伊藤孝法さんの協力のもと、アフリカの大地と青空、太陽をイメージして、アメリカの大学のようなカレッジTシャツをモチーフとして生まれました。また、Tシャツの制作にあたっては、第1弾Tシャツと同様、1935年創業の国産・日本製Tシャツメーカー久米繊維工業の協力をいただいています。

現地のSITCのスタッフがモデルとなって、デザインとカラーを紹介してくれました。

青空(ブルー)

生成り色(チタニウムホワイト)

大地(ブラウン)

金額やお買い求めの方法はこちらのページを確認ください。
Lot. SITCスクールTシャツの購入申込

なお、今回販売する「Lot. SITCスクールTシャツ」は、仕入れや在庫の管理、消費税などの処理の関係から、事務局として株式会社あらいグミが、手続きを行い商品を発送します。あらかじめご了承ください。

【特定商取引法に基づく表示】
  •  販売者
    株式会社あらいグミ
  • 代表者
    新井 良平
  • 住 所
    〒107-0062 東京都港区南青山4-17-33
    株式会社あらいグミ SITC事務局
  • 連絡先
    post@agummi.jp
  • 商品代金以外に必要な料金
    商品の価格へ個別に送料を記載
  • お届け日数
    代金の振込を確認後、3から5営業日をめどに発送
  • お支払方法
    指定金融機関の口座への振込
  • 返 品
    返品期限は、納品日より14日以内(開封後でも可)です。

十勝毎日新聞に記事掲載


「Lot. SITCスクールTシャツ」のデザイナー、伊藤孝法さんの地元、十勝毎日新聞の取材を受け、私たちの活動や今回のTシャツについて、2010年3月28日の紙面で掲載いただきました。

2010年4月15日

ウガンダ道中7日目 - 新たな始まり

(写真をクリックするとスライドショーが表示されます)

この日のカンパラも雨は降らず、真夏の日差し。とはいえ、30℃を超えるような暑さではなく、見上げると鮮やかな青空と入道雲が広がっています。


日曜と火曜に訪問したナンサナは、カンパラの郊外にあり、事務所もこちらでした。今日、訪れるのは、ナクラビ(Nakulabye)というカンパラの中心部の中にあるSITCのもう一つの施設です。ナンサナでは6クラスを見学して、100人弱のこどもたちと会いました。ここナクラビはナンサナより小さな敷地に、8クラス、150人近い、日本でいう小学生から中学生までの年齢のこどもたちが学んでいました。

カンパラはいくつかの丘で構成される起伏の多い都市ですが、ナクラビはその中腹に平屋の家々が立ち並び、人口密度の高い地域という印象を受けました。ベルナルドの説明では、周辺は貧しい世帯が集まっており、SITCに通わなければ、学ぶ機会が得られないこどもが多いようです。そして、ここは現在のSITCの代表のベルナルドの父が、ビジネスに成功して作った最初の学校だとこの日、はじめて知りました。施設の中にはベルナルドの実家もあり、現在も彼の家族が住んでいます。

生家に帰るベルナルド、表情がリラックスしています。

ベルナルドの弟のアーネスト、SITCを手伝っています。
大学を卒業したばかりのシャイな妹もいましたが写真には登場してもらえず、
理系の学部を出て、建設会社の技術者となるのが目標とのこと。

これまで現地で見たもの聞いたことをこのブログで書いてきましたが、この日ナクラビで受けた感覚は、なかなか表現しにくいものでした。学ぶことに対する前向きさ、静かに押し寄せてくる生きる希望に圧倒されたといえばいいのか、忘れられない印象を受けました。支援する側とされる側というと上下の関係に思いがちで、私自身はそのことに強い抵抗感をいだくのですが、このとき、浮かんだのは尊敬と共感の思います。

日本でのイベントなどを通じて、アフリカのことを知った大学生、私のような仕事を持つ社会人の方々にも、ぜひ同じ時間や体験を共有できたらと願いながら、ナクラビの街を後にしました。

2010年4月8日

ウガンダ道中6日目 - てしごとウガンダ


木曜日のカンパラは、前の日と同様ほとんど雨が降りません。かわりに日中は日差しが強く、涼しい日陰から出ると太陽が照りつけて汗が出てきます。この日は、カンパラ市内の中心部を移動することが多く、平日の交通渋滞を実感しました。列をなす自家用車に、トヨタハイエースの乗り合いタクシー、間をぬって走り抜けるバイクタクシーで道はごった返しています。

さて、私たちは日本でこれまでにイベントや学ぶ会を合計5回、開催してきました。また、Tシャツのワークショップと4月はアースデイ東京2010でもスクールTシャツの販売を行います。寄付をいただき、その送金のご報告や現地の様子をお伝えすることはとても大事なことですが、それ以外でも、この活動から何か新しく日本とアフリカの結びつきをつくりたいという願いが、この旅の一つのテーマでした。

そこで、この日1日はカンパラ市内のショッピングセンターやクラフトショップなどを見てまわり、ウガンダの手工芸品を日本の方々へご紹介して、その販売収益をSITCの活動へ役立てられたらと考えました。

カンパラ最大規模(とするとウガンダ最大?)のショッピングセンター
ガーデンシティ、スーパーや飲食店、アパレルショップがテナントの
4階建ての建物です。

ウガンダでは、マクドナルドやスターバックス、ギャップなどのアメリカのブランドはまだ見かけませんが、日本にもあるような雰囲気のカフェやファーストフードショップなどで食事をして、スーパーやカジュアルファッションの買い物をする若い夫婦に子ども1,2人という家族が多くいました。そんなショッピングセンターでウガンダ人のニューファミリーに混じりながらいくつかのお店を見て回り、また、主に欧米の観光客がウガンダ土産を買う国立劇場近くのクラフトショップを見て、日本でも女性に人気が出そうなものはないか、探しました。

あみぐるみのフィンガーアニマル
他にも雑貨として日本でも受け入れられそうなグッズをサンプルで購入しました。
(写真をクリックするとスライドショーが表示されます)

縫製やデザイン、大きさなど、ウガンダで見つけたクラフトは、良くいえば素朴な、悪くいってしまうと大雑把なものも多く、個人的にはあまり伝統的すぎるデザインのアフリカ工芸は、対象が限られてしまうと考え、その中でも面白いと思ったグッズを購入しました。帰国後には販路の開拓もかねて、いくつかのデザイナーやショップオーナーとお話ししたいと思います。また、イベントにご来場いただいた際は、ぜひご意見をお聞かせください。

ウガンダの王族が身にまった衣服の生地で樹木の皮を加工したバーククロス
ウガンダ産ファブリックのサンプルとして、購入しました。

この日のフィールドワークで、私はアフリカで作られたクラフトの日本での販売、ウガンダ産ファブリックを使って日本でデザイン、製造、販売される商品の企画を、進めてみたいと感じました。

一方で今後、ウガンダでグッズそのものを企画して製造することも日本で取り組みたい課題です。ただ、この計画には、(1) デザインを含む商品企画、(2) 製造の際の商品の品質管理、(3) 安定した生産のための労働力の確保という解決策とそのための資金が必要です。これらは、SITC ウガンダ・プロジェクトが行う日本での支援活動とは切り離して、幅広い協力関係を模索して解決する方法を探したいと、この旅では実感しました。この取り組みは、あしながレインボーハウスでお話を聞いた際に想像した、保護者、特に女性の雇用という新たな可能性と、雇用による収入の安定によって、こどもたちの教育機会が確保されるいう相乗効果が期待されます。ぜひ日本でご相談させてください。

それにしても、ウガンダ雑貨を見ながら、「おおっ、かわいいっ!」などと40前のおじさんの中に乙女心を発見して、気恥ずかしいような気分の1日です。

では今日はこの辺で。あらいでした。

明日は火曜のナンサナに続きもう一つのSITCの施設を見に行ってきます。

2010年4月7日

ウガンダ道中5日目 - お手本、見果てぬ夢

この日からウガンダは真夏の日差し。気温は30℃を越えない程度だと思われますが、じりじりと焼けてくるのを感じます。既に生え際はオセロの境目の状態です。ここで、SITCの見学は一旦休憩して、カンパラにある日本の施設にお邪魔させてもらいました。

あしながレインボーハウスはカンパラ郊外のナンサナ(NANSANA)にあり、SITCからも車で数分程度の距離にあります。HIV/AIDSで親を亡くした遺児の精神的なケアと文房具や給食の提供、両施設や教室もあり、およそ50人のこどもたちが通っています。また、遺児を引き取った保護者(お話を聞く限り祖母や叔母、主に女性が中心のようです)への教育の指導も行っているとのこと。

日本人スタッフのほか、マケレレ大学の大学生、日本や欧米の学生がボランティアスタッフとして、働いています。私が訪れたときは、日本人の大学生、ウガンダ人の高校生や大学入学前のドイツ人学生が1年間の予定で参加していました。奨学金で大学に進学した学生には、あしなが育英会の国内や海外の施設や活動の手伝いをさせているそうです。ウガンダからは、早稲田大学へ留学させています。

maize flour(メイズフラワー)と呼ばれるトウモロコシの粉を炊いた
ポショと豆のシチュー
美味しそうな香りにこどもたちもうれしそうです。
(写真をクリックするとスライドショーが表示されます)

ウガンダでは義務教育が無償化されていますが、教科書や文房具、給食は保護者の負担となるため、遺児や貧しい家庭で育つこどもたちにとって、ここは自分の力で生き延びる力を手にするための大切な場所です。こどもたちの中には、親からHIV/AIDSに感染することもあり、無料の治療薬を受け取れるよう、近隣のクリニックへ車で送迎されています。

日本の組織が母体となって運営しているだけに5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)が行き届いた印象を受け、見習っていきたいことや発見が多くありました。お手本ということでいえば、こどもたちにとっては奨学金を受け、日本で学ぶ先輩の姿は目に見える希望で、一つのロールモデルといえそうです。留学で学んだ知識や日本との関係を活かして、カンパラに何社もあるウガンダ人の実業家のように成功すれば、新たな雇用を生むきっかけになるなぁ、などとお話を聞いていると、見果てぬ夢が広がるようです。

東京都墨田区の企業の皆さんとのご縁がきっかけで持参した
カイゼンTシャツを着るSITCの代表ベルナルド
まさに「keep on KAIZEN 5S」が大事と実感しました。

また、こどもたちに教育の機会を与えるためには、保護者(特に女性)が仕事を持つことの重要性も痛切に感じました。小規模の農業や内職のための資金で言えば、マイクロクレジットと教育支援という関係にもつながるのかもしれません。厳しい現実や解決したい課題は、ここでも数多くありますが、こどもたちの前向きな力強さに坂の上の雲を仰ぎ見る思いの訪問でした。

遠く離れた世界で奮闘されている日本人のスタッフやまだ日本を訪れたことのない現地スタッフの皆さんに日本の想いのつまった何かをと言うことで、こどもたちへのゴリラの夢風船に加えて、これも縁あって知り合った旭酒造の日本酒「獺祭(だっさい)」をお持ちしたところ、飲んべえのスタッフから熱烈歓迎をいただきました。

今回がウガンダ初上陸(?)の獺祭遠心分離50
シャブリのように冷やして飲むと白ワインのように米の果実味を感じられます。

※ ここに書かれている情報は私が聞いた内容を記載したものです。内容に誤りや正確でないところがっても、それは私のいたらなさであり、あしながレインボーハウスやお話しをお聞かせいただいた方々の問題や責任ではありません。あらかじめご了承ください。

2010年4月6日

ウガンダ道中4日目 - いい顔が笑ってるっ!

4月のウガンダは現地では春。真夏にはもう少し日差しが強くなるそうです。この日も何度か15分ほど雨が降り稲妻を見ましたがが、天気はおおむね曇りのち晴れといった模様です。イースター休暇明けの首都カンパラには故郷から帰ってきた人が忙しく仕事を始めています。

SITC(Saph Integrated Training Centre)も授業再開です。学校の訪問にあわせて、何か日本とウガンダを結ぶ贈り物を、と思い、風船の製造と販売を行っている墨田区のマルサ斉藤ゴムに協力をいただいて、ハンドメイド風船を今回のウガンダ行きでは持参しました。

ekilooto(エチロート)はウガンダの言葉で夢
ウガンダがその数少ない生息地となっているマウンテンゴリラを
モチーフにして、ふくらむゴリラの夢風船です。

こどもたちは日本からやってきた風船に大興奮
授業中に邪魔しちゃって先生ゴメン・・・
(写真をクリックするとスライドショーが表示されます)

この日、訪れたのは2つある施設のうちのNANSANA(ナンサナ)にある学校です。ナンサナは、ウガンダの首都カンパラからフリーウェイを経由して北へ10分あまり走った最近、人口が増えているという大きな地域です。SITCはナンサナ地域のロードサイトにあります。


6つの教室では、小学生や中学生の年齢の子どもたちが学年毎に1クラス平均15人程度に分かれて、数学や英語、化学の授業などを受けています。また、異なる学年のこどもたちが英語でchoir(クワイアー)と呼ばれる聖歌隊の合唱の練習をしていました。聖歌隊の演奏は、CDにも6曲が収録されています。

算数の授業(?)の様子
語学力不足で間違えていたらスミマセン。。。

SITCは、親をHIV/AIDSなどで亡くしたこどもや貧困から授業を受けられないこども、障がいを持つこどもなど200人あまりに教育、給食、医療を提供していますが、周囲の教会やその他の施設から願書の申込があり受け入れています。ただ、2009年以降の逼迫した予算から病気の治療など保護に費用がかかるこどもたち約50人は、退学させており、ここにも(繰り返しになって恐縮ですが)厳しい現実があります。

校庭に出てきたこどもたちとスタッフで記念写真
スタッフには今月開催のアースデイ東京2010で販売するTシャツのモデルになってもらいました。

3月に大豆を送っていただいた熊本県八千代市立昭和小学校のみなさんへのお礼のメッセージを預かりました。

この日はこどもたちから支援をいただいている日本の方々へ感謝を込めてクワイアーを合唱を聞かせてもらいました。歌声は帰国後に改めてご報告させてください。

それでは、今日はこの辺で。あらいでした。

2010年4月5日

ウガンダ道中3日目 - 問題の山と明るいきざし


この日のウガンダは雨のち晴れ。4月はウガンダで最も降水量の多い季節です。毎日数回、15分程度の雨がするのですが、あとは晴れ間が顔をのぞかせます。イースター休暇、最後の月曜日は日本の初夏を思わせる陽気と気持ちの良い青空です。

今日も学校は休みなので、SITCの代表ベルナルド・キビリッジと、現在彼らが置かれている状況と今後の課題の解決方法について、途中に休憩をはさみながら半日、語り合いました。

2日目のイースターのパーティでは、ナンサナにあるSITCで食事を作ることになったのですが、運営資金の不足から水道は止まり、電気も使えない状態でした。授業が行われているのが救いであり、教育プログラムや200人を越えるこどもたちへの保護や支援の仕組みは抽象的な表現で恐縮ですが、整っている印象を受けました。

水道が止まっているので現在はコミュニティの水場で汲んでいます。
しかし水たまりに近い状態で雨が降ると周辺の生活用水が流れ込んできます。

今回、ベルナルドと私が話し合った議題は、大きく分けると次の3つです。fundraising(寄付)をsales(販売)と置き換えれば、普通の企業とほとんど同じですね。
1. management、2. accounting、3. fundraising & PR、4. sustainability

  1. management: 運営管理
    私たちSITC ウガンダ・プロジェクトは、日本でのイベント開催やグッズの販売でウガンダへみなさんから預かった寄付を届けています。ベルナルドから聞かされたのは、アメリカとカナダでも同様の支援の動きがあることです。

    SITC USA アメリカでは国内の支援者を集めるホームページがオープンしました。
    現在、ドル小切手による寄付の受付がはじまっています。また、近日中にクレジットカードによるsubscription(定額課金)の支援プログラムが始まる見込です。

    そこで、ウガンダの本部、日本、アメリカ、そしてカナダで各々数名の運営メンバーがそれぞれの地域での活動について話し合い、月次をめどにネットを使った全体のミーティングを行って、お互いの取り組みの紹介や方針の検討を行うことになりました。

  2. accounting: 予算と会計
    ナンサナにあるSITCの事務所を見学して、ベルナルドから説明を受けましたが、事務所には全てのこどもの入学願書と履歴書、これまでに受け取った寄付の明細、銀行の入出金明細、借入の内容と金額の明細、食料の在庫の記録など、多くのドキュメントがあります。

    銀行口座の明細や公共料金の請求書など各種書類はファイリングされています。

    しかしながら、水道と同様、電気やネットの接続も資金の不足から滞る状態で、それらをパソコンを使ってまとめて、ネットを使って公開する環境がありません。また、スタッフの不足も課題の一つです。月次、四半期、年次での損益計算、バランスシート、キャッシュフローの管理と運営を行う財務・会計の体制作りは、ベルナルドが日本だけでなく、アメリカやカナダのメンバーとも相談して、整えようと話し合いました。

    一方で、日本の活動で支援をいただく方々からお預かりする寄付について、予算の優先順位をつけた活用を考えたいことをベルナルドに伝えました。私が考えているのは、電気や水道、ネットや電話などのutility(生活インフラ)と食料について、支援ができないかと言うことです。この点は、日本に帰国して、このブログをご覧の方やイベントに参加いただいた方から、ご意見をお聞かせいただきたいと願っています。


    料理は給食室でたきぎを使って調理されていました。
    ただ、給食を出せる日は限られています。

  3. fundraising & PR: 寄付と報告
    日本での活動は、(1) これまで2回行ってきたチャリティイベントを継続して開催すること、(2) アースデイ東京2010でのオフィシャルスクールTシャツのようなグッズ販売を企画すること、(3) アメリカと同様のsubscription、会員制度でSITCを応援していただく枠組みを作ることをベルナルドと話して、合意しました。

    ただ、これは私の個人的な意見に過ぎませんが、現在の日本では寄付の習慣が定着しておらず、私も含めて抵抗感が大きいという状況があると思います。そこで、義務ではなく楽しみながら参加したくなる物語や魅力のある枠組みが不可欠だと考えており、ぜひ解決したい課題です。

  4. sustainability: 自活と自立
    こどもたちの食料が大事な課題であることは先ほど申し上げたとおりですが、200人を越える生徒の給食をまかなうために市場で調達するには大きな予算が必要です。そこで、ベルナルドは農園を持って、作物を育てたいという構想を持っています。

    カンパラの郊外ナンサナにあるSITCの敷地では小さな農園を始めるスペースがあります。

    この点について、まだ具体的な見通しは全くないのが現状ですが、いくつかの段階に分けて、ひとつひとつ解決しながら、はじめられるよう、企画を考えようと話し合いました。
    (1) 技術指導を受けて学校の敷地内での給食のための農作物の栽培、(2) 周囲の農園での少し大きな規模での栽培、(3) 販売や輸出も可能な農業の取り組み

    具体的な作物については、a. マーケットでの単価が高い野菜、b. 主食となる豆や米、c. 鶏などの食用の家畜、d. 山羊などの授乳する家畜、e. その他、高付加価値な農作物に分けて、それぞれの段階で、何を栽培するのが良いのか、検討することにしました。
3日目のレポートは以上です。あらいでした。
明日は、いよいよイースター休暇明け。授業の見学に出かけます。

2010年4月4日

ウガンダ道中2日目 - 牛と市場とイースター


ウガンダ滞在2日目で徐々に馴染んできた、あらいです。この日は、つった足の痛みが目覚ましでした。朝にふってきた雨は午前中に止んで、昼間は晴れ、雲ややや多め、気温20℃の後半日本の5月くらいの陽気です。

昨日のブログで言い忘れていることの補足。ウガンダ共和国は東アフリカ、ビクトリア湖の北側に位置する内陸部の国です。人口は約3千万人、かつてイギリスの植民地だったので、大学を卒業した人など、普通に英語をしゃべる人が多く、SITCの代表ベルナルドも相手が話せる限りは、英語で会話しています。平均年収(GNI)は300ドルほど、日本の3万ドルの100分の1。首都カンパラで企業や政府系機関で働く人は年収3,000から5,000ドルといったところのようです。4月のウガンダは雨期にあたり、1年でもっとも降水量の多い季節です。カンパラは1,000mほどの高地なので赤道に近くても、猛暑ではなく初夏の気候です。

さて、クリスチャンが約80%というウガンダでは、4月2日(金)から明日5日(月)まではイースター休暇です。SITCのこどもたちもクリスマスとイースターの時期は、故郷のコミュニティに里帰りしています。ということで、学校や授業の見学は6日(火)からにして、この日は、ナンサナにあるSITCで、里帰りしていない20人ほどのこどもたちや数人のスタッフと、イースターのパーティを開催することになりました。

まるで築地の魚市場のように牛や山羊をさばいて売る地元のマーケットで牛肉を買うSITC代表のベルナルド

ここはひとつ日本から来た、ばかおやじ(わたし)が一肌脱いでやろうと、前日に換金したウガンダシリングを握りしめて、ベルナルドの運転する車でカンパラ市内のマーケットに出かけました。ちなみに、1ドルは2,000ウガンダシリング程度。ゼロを1つとって2で割ると円換算になります。

現地の物価水準を知る絶好の機会なので、買い物をするベルナルドの横で、レシートをくれ、金額を教えろ、いつもこれくらいの値段かと、聞いて取ったメモが以下の通りです。

(1) 牛肉(できたてほやほやを量り売り): 31,000シリング/6kg ※グラム0.3円程度
(2) 米(細長いインディカライス): 103,000シリング/50kg ※キロ約100円
(3) 調理油: 63,000シリング/20l
(4) トマト(ひと袋): 5,000シリング
(5) バナナ(日本の3房くらい): 5,000シリング
(6) ペプシコーラなど48本: 26,000シリング

ロードサイドに食肉、野菜、果物、米などのマーケットがバラバラにあります。
中心部にはショッピングセンターもありますが、やはり市場の方がかなり安いとのこと。

ふた山くらいを袋に詰めてもらいました。

ちなみに豆100kgが85,000シリング

店舗を構えた商店ではないオープンマーケットではレシートを受け取ることはできないのですが、米や豆、油、コーラなどは、レシートを受け取ってきました。

そして無事、イースターの昼食を開催するまでの間に、SITCの運営が置かれたいくつもの厳しい現実を知ることになるのですが、それは明日以降の別のお話で。今日はこの辺で失礼します。あらいでした。

米と牛肉、トマトを煮た山盛りのごちそう。みんな体育会の学生かと思うほど食べていました。完食できずゴメン。。。

黒木皇さんも一緒に

2010年4月3日

ウガンダ道中1日目 - 未来に種をまく

SITCの代表ベルナルド・キビリッジ

SITC ウガンダ・プロジェクトの発起人のひとり、あらいです。ただいま、ウガンダの首都カンパラへフィールドワークに来ています。目的は現地のSITCを実際にみて、課題や今後の運営について、代表のベルナルド・キビリッジを話し合うためです。ちなみに、滞在先のホテルの部屋で、インターネットがつながって、実際にこの記事を書いているのは2日目の夜。

就航したばかりの成田発のエミレーツ航空で日本を出国したのが、4月2日(金) 午後9時過ぎ途中、4時間の乗り継ぎを含め、東アフリカのウガンダ共和国の首都カンパラから30kmあまり離れたエンテベ国際空港に到着したのが現地の4月3日(土) 午後3時まえ(日本時間の午後9時)なので、ほぼ24時間の移動でした。

私がベルナルドと会うのは今回が始めて、メールとわずかに電話、動く姿はほとんどなく、ほぼ写真だけという状態でしたが、空港に迎えに来た彼の姿を見て、周りの多くのウガンダ人とすぐに区別ができました。ベルナルドも、たった一人の日本人の乗客を見つけて気がついたようです。そして、空港から市内に向かう社内で、これまでメールで話し合っていた今後の課題やお互いの現状の報告をはじめました。ネットの様々です。写真はその晩に食事をしたときのものです。

ウガンダらしい夕食をという要望を聞いたベルナルドが連れて行った
町の定食屋で食べた鶏肉とトマトとポテトを
バナナの皮で蒸したものとインディカライスに
マトケの付け合わせ、マトケは甘くないサツマイモの
マッシュポテトのようなものです。

この日に話したこれから土曜日までの予定と議題は、以下の通り。

4日(日) カンパラ郊外のNANSANA(ナンサナ)にあるSITCでイースターのパーティ
5日(祝) SITCの運営の課題と解決方法の話し合い
6日(火) ナンサナのSITCで授業を見学
7日(水) SITCから数kmの距離にある、あしながウガンダの見学
8日(木) カンパラ市内のマーケットおよび、クラフトショップのリサーチ
9日(金) ナクラビにあるSITCで授業を見学
10日(土) 午前中にウガンダと日本をネットでつないでイベントの開催、そして午後帰国

この日の夕食には、先月から1ヶ月の予定で滞在中の黒木皇さんも合流しました。食後、訪れたウガンダのスターバックスのようなカフェで彼が語ったことは、たくさんの困難が現状だけど、今から始めてそれを続けること、そして時間をかけて自立的な成長の道筋を見つけていきたいと言うことでした。100 seeds(100の種)、100個の種をまいて、1つが芽を出し、100年後に大きな花を咲かせたい、というようなやや熱いビジョンを語りつつ、久しぶりの平らなベッドで眠りにつきました。

仕事以外で、この日に分かったのは、ベルナルドがあまりお酒を飲まないこと(雲梯していたこともあり、この日は一滴も飲まず)、ティーとコーヒー、甘いお菓子が好きだということ、趣味は音楽を聞いたり歌をうたうこと、サッカーが好きで、アーセナルのフランセスク・ファブレガスがご贔屓と言うことでした。

1日目はホテルのWi-FiもLANケーブルでもネットがつながらず、2日目に開通しました。1週間の滞在で約50ドル。ネットのほか、外国人向けホテルの宿泊費用やガソリンは、ほぼ日本と同じ水準です。2日目のつづけはまた、今日はこの辺で失礼します。

2010年4月1日

SITCスクールTシャツをアースデイ東京2010で販売


先日、お買い求めいただいた50人の方々へ発送を行った第1弾「ウェバレニョTシャツ」に引き続き、第2弾オリジナルグッズ「SITCスクールTシャツ」の登場です。今回のTシャツは、東アフリカのウガンダ共和国にある、こどもたちへの教育、食事の提供、医療、住居の提供と精神的なサポート、児童虐待からの保護を行っているプライベートスクールSITC(Saph Integrated Training Centre)のオフィシャルスクールTシャツです。

この「SITCスクールTシャツ」は、中目黒にあるショップOutputのオリジナルブランドLot.のデザイナー伊藤孝法さんの協力のもと、アフリカの大地と青空、太陽をイメージして、アメリカの大学のようなカレッジTシャツをモチーフとして生まれました。また、Tシャツの制作にあたっては、第1弾Tシャツと同様、1935年創業の国産・日本製Tシャツメーカー久米繊維工業の協力をいただいています。


カラーは大地(ブラウン)、青空(ブルー)、生成り色(チタニウムホワイト)の3色、サイズはS、M、L、LLの4サイズです。
※ サイズ表記(身幅/身丈): S(46cm/67cm)、M(48cm/70cm)、L(51cm/73cm)、LL(54cm/76cm)
このTシャツを4/17(土)と4/18(日)に代々木公園(東京都渋谷区)で開催されるアースデイ東京2010で販売します。価格は税込3,990円で、1枚のTシャツの売上から300円がウガンダ共和国のSITCへ寄付され、こどもたちの教育や食糧、医療、生活の支援に使われます。なお、寄付金額や送金のご報告はこのブログとメールマガジンでお知らせします。

また、アースデイの開催に合わせて、Output(東京都目黒区)のほか、全国のLot.取扱各店でも販売される予定です。ぜひ、手にとってお買い求めください。(Outputの場所や営業時間など詳しくはこちらからお問い合わせください)私たちのWebサイトでは、4/24(土)からネット通販を開始する予定です。1枚のTシャツからアフリカへ、日本の想いが届くことを願っています。

4/24(土) 第3回チャリティイベント開催

※ 写真をクリックするとスライドショーが表示されます。

SITC ウガンダ・プロジェクトの活動をお手伝いいただいている旅人の黒木皇さんが現在、1ヶ月の予定で、東アフリカのウガンダ共和国に滞在中です。既に黒木さんは、SITC(Saph Integrated Training Centre)でアートのワークショップを行うなど、積極的に活動されています。また、このプロジェクトの発起人の一人あらいも明日(4/02)から10日間の予定で現地に滞在します。
(黒木さんについて詳しくはこちらのブログをご覧ください)

そこで、帰国後のご報告とアースデイ東京2010で販売を開始したオリジナルグッズ第2弾「SITCスクールTシャツ」のお披露目を兼ねたチャリティイベントを開催いたします。

チャリティイベント 第3回 ウガンダSITCレポート
日 時: 2010年4月24日(土) 14:30開場 15時開演(17時終了予定)
会 場: 久米繊維プレスルーム
(東京都墨田区太平3-9-6 アクセス
参加費: 1,000円
協 力: 久米繊維工業株式会社
お問い合わせ: info@sitcuganda.jp

【お申込方法】
こちらのフォームから、4月20日(火) 午前11時までにお申込ください。

当日は、現地のレポートのほか、参加いただくお一人お一人と今後の運営に関してご一緒にお話ししていく時間を作りたいと、考えております。また、Tシャツやポストカードなどのオリジナルグッズの販売を予定しています。肩肘を張らず、楽しみながら、アフリカのこと、ウガンダのこどもたちのことをざっくばらんにお話しでる機会になればと願っています。ぜひ、ご参加ください。


4/10(土) cafe-bernard #3(カフェ・ベルナルド)


先日、お買い求めいただいた50人の方々にSITCオリジナルグッズ第1弾「ウェバレニョTシャツ」とポストカードをお届けしました。そして、明日(4/02)に発起人の一人のあらいがこのTシャツを着て、ウガンダ共和国へ向けて旅立ちます。現地に10日間の予定で滞在して、首都カンパラの郊外にあるSITC(Saph Integrated Training Centre)からのレポートをお届けする予定です。

来週はそのレポートを滞在先のカンパラからゲストにSITCの代表ベルナルド・キビリッジを迎えて、映像をネット中継いたします。中継はこちらのustream.tvのページから行う予定です。また、渋谷では糀屋箱機構のスペースをお借りして、ウガンダと日本でインターネットを通じて、乾杯しようというイベントを企画しました。ぜひ、週末の午後にご自宅から、渋谷に集まって、ご参加ください。

cafe-bernard #3(カフェ・ベルナルド)~第3回ウガンダを学ぶ会
日 時: 2010年4月10日(土) 15時開演(17時終了予定)
会 場: レンタルスペース糀屋箱機構
(東京都渋谷区渋谷1-17-1 TOC第2ビル901 アクセス
参加費: 1,500円
ゲスト: ベルナルド・キビリッジ(SITC代表)
定 員: 15人
※ 定員を超える申込をいただいた場合、ご参加をお断りすることがあります。
お問い合わせ: info@sitcuganda.jp

【お申込方法】
こちらのフォームから、4月9日(金) 午前11時までにお申込ください。